延命のコスト
あなたの不治の病、
この特効薬で、必ず治ります。
――いくらまで出せますか?
病気や怪我で命を絶たれる人にとって、
最後の希望が医療です。
しかし、コストの負担には限界があります。
医療費の総額(2014年度)は40兆円を超え、
1人31.4万円で、過去最高を記録しました。
(日本経済新聞2015年10月31日)
保険料や税金を多く納める現役世代の負担が膨らんでおり、
効率化に向けた制度の見直しが欠かせません。
発作性夜間ヘモグロビン尿症 (PNH) における溶血抑制の
ソリリスという薬代は、年間約4,000万円かかります。
そして、高額療養費返還制度の対象となり、
治療費のほとんどが、
健康保険の保険者から支払われる。
1人の命に、毎年4,000万円を費やす。
そうまでして生きねばならない理由は何か。
延命の目的がハッキリしてこそ、
何千万、何億出しても惜しくない
「価値ある命」と知らされます。